不名誉な日本一を払拭するために

日本一という言葉の響には、格別なものがあります。それはそうです。何事であるにせよ、それは国内随一の称号であることに違いは無いからです。
しかし、中にはありがたくない日本一の称号も存在します。例えば、日本一学力の低い県などです。その県に住んでいる人であれば、少し残念に感じるでしょうし、腹を立てる人もいることでしょう。こうした不名誉な日本一を、日本を代表する商業都市である大阪府は持っています。

それは、日本一看護師の離職率が高い都道府県です。全国的に見て看護師の絶対数が不足している中、これはその中でもとりわけ悪い状況にあると言わざるをえません。
当然こうした状況を重く見た大阪府は、既に分析と対策を講じるべく動き出しています。
まず大阪府は、平成23年に閣議決定した、新成長戦略において重点項目とされる「質の高い医療・介護サービスの提供」を安定的に提供できる体制を整備することを決めています。
その上で看護や介護の現場は、夜勤を含むあるいは中心とした厳しい労働環境にあるという点に着目しました。
医療サービスの拡充には、看護師をはじめとした医療関係者が、健康的にやりがいを持って能力を発揮し、それを継続し続けることができる環境作りが重要です。
それを解決しなければ、大阪府の看護師の離職率は右肩上りのままになってしまうことでしょう。大阪の人材不足について詳しく⇒http://medicalpersonnelshortages-navi.net

看護の仕事というのは特殊な技能が必要な仕事であり、それを身につけるには長い時間が必要です。そうしてせっかく技能を身に付けた看護士が仕事から離れてしまうと、その人材を補うためには多くの時間と費用を使ってしまうという面もあります。
現場レベルでは、実際に看護をしている看護師が他の看護士の労務状況を管理しているという現実もあり、労務管理能力の問題も指摘されています。
このような状況にある大阪府においては、看護師として働きたいと考える場合、単に看護の知識だけでなく、労務管理や業務改善の知識というものも武器になるのではないかと思います。
こうしたことは現場で仕事をしてみないと分からない部分もあるのですが、適正な労働時間などは、看護師以外の一般的な仕事においても重要なはずです。
自らが看護師となって働いてみて、看護師が離職する理由はどういったものがあるのかを考え、それを改善していく能力を身に付ければ、単にキャリアアップだけでなく、労務管理の面におても珍重される貴重な人材になれることは言うまでもありません。